サマーカットで起こり得るトラブル。きちんと知って対処しよう!

サマーカットで起こり得るトラブル。きちんと知って対処しよう!

今や当たり前となったサマーカット。トリマーとして受けることが多い注文ですが、犬にとっては必ずしも良いことばかりではありません。そこで今回は、サマーカットのメリットとデメリットを踏まえながら起こり得るリスクへの対処方法について解説したいと思います。


当たり前になったサマーカット

今や当たり前となったサマーカット。毎年夏がくると長い毛をバッサリ切る人も多いのではないでしょうか。もちろん冬でも短く刈っている人はいると思います。

けれども、トリマーとして注文を受ける中で、サマーカットにしたことでのトラブルは少なからずあると感じています。

起こり得るトラブルを少しでも防ぐために、犬のサマーカットについて、メリットとデメリットを知っておきましょう。

サマーカットで問題になりやすい犬種

サマーカットをすることでトラブルが起こりやすい犬種がいます。それは「ダブルコート」の犬種です。ダブルコートとは上毛と下毛に分かれた二重毛のことです。

長く伸びて体を覆うオーバーコートと短くフワフワした綿毛のようなアンダーコートが二重に生えている犬種のことを指します。

たとえば、チワワやダックスフント、ポメラニアンやペキニーズ、柴犬やコーギーなどが当てはまります。要するに、換毛期という毛が抜ける時期がある犬種のことです。

本来、ダブルコートの犬は換毛期があることで自然に体温を調節し、暑さや寒さから身を守っています。

夏の暑い時期には大量に毛が抜けることで体温を下げ、冬の寒い時期までに生え変わることで体温を保ちます。

サマーカットは、自然に生え変わる犬の毛を無理に刈ることになるので、さまざまなトラブルが起こりやすくなるのです。

サマーカットのメリット・デメリット

トラブルが起こりやすいとは言ってもサマーカットにするメリットは大きいです。ここからはサマーカットのメリット・デメリットについて解説します。

メリット

地球温暖化の影響で、最近はとくに夏になるとものすごく気温が上がりますよね。もはや換毛するだけでは追いつかない暑さになりつつあります。

サマーカットをするメリットは、単純に毛を短くすると涼しくなることです。とくに寒い地域原産の大型犬の被毛は、寒さから身を守るために進化しているので、日本の高温多湿な気候には適応しにくいことがあります。

また、室内で飼育する小型犬の抜け毛に悩む飼い主さんは多いと思います。短くカットすることで抜け毛を予防し、部屋をキレイに保つことができます。

それに、皮膚の病気で病院に通っている犬は、治療のために体の毛を短く刈ることもあります。実際に通気性がよくなるので、状態を改善できます。

デメリット

対してサマーカットをするデメリットは、気温の変化に対応できない場合があることです。

室内の冷房であったり、真冬の急激な温度変化がそれにあたります。サマーカットにしたことで風邪を引き、体調を崩してしまうことがあるのです。

また、真夏の暑い時期に毛を刈ることで、アスファルトの熱気を直に受けやすくもなります。夏は、夕方になっても地面に熱さが残っています。そのため、外に出る時間をずらしたとしても地面を歩く犬に負担がかかる場合があります。

それに紫外線にも注意が必要です。毛が短くなるとその分、有害物質から身を守る力が弱くなるからです。蚊などの虫にも刺されやすくなるでしょう。

また、サマーカットにすると毛質が変化します。これはダブルコートの犬種でよく起こります。繰り返し短くカットすることで、パサパサしてツヤのない毛質に変わったり、まれに一部分のみ毛が生えてこなくなったりします。

とくに1ヶ月に1度のペースでサマーカットをしている犬は、全体的に毛が生えてくるのが遅い傾向にあります。なので、伸ばしたいと思っても、なかなか伸びないことがあります。

それに、ツルツルに刈ってしまうと頭と体の色に差ができます。見た目を可愛くしようと思ってカットすると思わずビックリすることもあるかもしれません。

サマーカットのデメリット対策

サマーカットをしたときのデメリットを回避するにはどうしたら良いのか。
対策方法をご紹介します。

散歩に行く前は地面の温度をチェック

散歩に行く前は地面の温度をしっかりチェックしましょう。日が落ちてから散歩に出るなど、直射日光が当たらない工夫が必要です。

できるならアスファルトではなく、土がある道を選んで散歩すると良いでしょう。

フィラリアの予防はしっかりと

毛が短くなると、蚊に刺されやすくなります。蚊はフィラリアを媒介するので、フィラリアの薬を忘れずに飲ませておくことが大事です。

サマーカットは頻繁にしない

サマーカットによる毛質の変化は、頻繁にカットをくり返している犬に多く見られます。

毎月のようにサマーカットをするのではなく、間にシャンプーをはさむなどの対策をすると、少しでも防げる可能性はあります。

ただ毛質の変化には個体差があるので、一概には言えません。

あまり短くしないこと

サマーカットは丸刈りというイメージがありますが、バリカン刃を変えて長さを調節できます。頭と体の色の違いも、毛の長さを調節するとそこまで目立ちません。また、毛が少し残っているだけでも皮膚への刺激は抑えられるでしょう。

サマーカットで2ミリのバリカンを使うとツルツルになりますが、頭と体の色をなるべく変えたくない場合は、5ミリ~8ミリのバリカンにすると良いでしょう。

ただ、毛の色の変わり具合は犬によっても違うので、カットをする前に担当トリマーに確認してくださいね。

サマーカットの危険を知って対処しよう

初めて犬を飼った飼い主さんの中には、カットがいらない犬種であっても、カットするのが当たり前だと思っている人もいます。

でも本来ならばダブルコートの犬は全身のカットの必要がありません。夏の暑い時期でもシャンプーをしてしっかりと抜け毛を解消してあげるだけでも充分涼しくなるものです。

サマーカットで起こり得る危険を知り、トラブルが起こる前に対処しましょう。

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